2008年05月31日

さわやか渋川さん

2008_0531_211.jpg渋川さんイラストにチャレンジしてみました。
こりゃダメだ。
と思いましたが しばらくたってみると とてもさわやか渋川さんが可愛く見えてきました。
ほほほおずりしたくなるでしょ
宮田
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清志郎とバカバカンスとTシャツ

P1010832.JPG 似顔絵に自信をなくした娘が遠い旅の空で何をしてるのか、もう明日の撮影に備えて寝てるのか、それとも寝床でろくでもない妄想をしているか、そればっかりは分かりません。何はともあれ清志郎。
 思えば清志郎が喉頭がんになって活動休止を発表したのが2006年の7月のこと。
 ちょうど9月1日クランクインを目指してロケハンだのキャスティングだのやってる時だった。
 清志郎が喉頭がん。歌えなくなるかもしれない。
 まっさきに思ったのは
 何で清志郎?
 そんなん別の人がなればいい病気じゃん。
 清志郎がなんなくても。
 でも、なった。
 人生っていうか運命ていうのは理不尽だ。
 何で清志郎が?

 清志郎のホームページには清志郎のメッセージが手書きでのっかていた。
 そのメッセージの最後には
 「何事も人生経験と考え、
この新しいブルースを楽しむような気持ちで治療に専念できればと思います。
  またいつか会いましょう。
  夢を忘れずに!」
 と書いてあり、いつも清志郎が書くひとはたうさぎのイラストも一緒に書き添えてあった。

 「新しいブルースを楽しむように」だって。
 うー。
 うー。
 清志郎らしいなぁと思った。
 だからこの人が好きなんだなぁと思った。
  
 んで、このメッセージをプリントアウトして机の脇に貼った。(「バカバカンス」の美智男の部屋で写ってます。)

 何かしようと思ったけど何をすればいいのか分からず、この「バカバカンス」を頑張って準備して撮影して完成させればいいんじゃないか!と思った。

 全く関係ないけど、自分が頑張れば清志郎も良くなる。

 自主映画なので一人で準備してると時々不安な気持ちになる。ちゃんとこの映画は成立するのか?
 自分がやめよ!と思えばやめちゃえるし。ロケハンしてて全然いい物件が出てこないと「あぁ面倒だ。誰か見つけてくんないかなぁ」
 なんて思って「もうやめたろか」って気持ちになったりする。でも「いかんいかん、こんなん汚れ職業助監督生活に慣れてしまったからそう 思ってしまうだけで、自主映画をやってる人は当たり前にこんなことしてるんだぜ」と思い直したりしてテレンコテレンコやっていた時期の清志郎のがん告白。

 俺も頑張ろ。清志郎に比べりゃ屁みたいなもん。
おならプーだ。
 
 おならプー。 

 ってことで準備準備。
 
 で、そんなある日8月の初め伊豆方面をロケハンした帰りにそのまま神楽坂にライブを見に行った。
 風間組の「せかいのおわり」という映画で沖縄に行った時にお世話になった稲嶺さんがライブするから見に来れば?と風間さんが誘ってくれたのだ。

  神楽坂の赤城神社の一角に設置されたカフェがライブ会場だった。
  風間さんがやっほーと出迎えてくれる。

  と、風間さんのTシャツにどっか見覚えがある。新品のTシャツだけど。何でかな?
  よく見るとフニャフニャしたアルファベットで「kiyoshiro imawano~」と書いてある。
  分かった!見覚えがあるのは見たからで、それは清志郎のホームページでネット通販で売っているTシャツだった。
  本来その夏の日比谷野音のライブ用に作られたTシャツだけど、清志郎のがんでライブが中止になったのでホームページで売り出していたのだった。
 「清志郎ががんになったって知って何か出来ることしようと思って」と、風間さん。
 そんで買ったTシャツだった。
 さすが風間さんだなぁと思った。僕も何かしようと思ったけどぼんやりしてただけで、そういう発想はなかった。
 先立つものは金。活動休止中の清志郎の生活を支えなければならぬ!
 
 いいことはまねをするに限る。早速僕もネットで注文した。
 そして,このTシャツを着て「バカバカンス」の撮影に臨もう!と決意したのだった。
 
 のはずだった。
 が、全然 Tシャツが届かない。とっくに来てもいいはずなのに。
 クランクインが迫る。
 もうあのTシャツでクランクインすると決めたのだから他のTシャツじゃ嫌だ。他のTシャツでクランクインしたら失敗する気がする。
 「全然来ないんですけどTシャツ」と半分切れ気味でTシャツ屋さんに電話をする。「あぁそうですか、すいません。すぐ送ります」との返答。はぁ何か肩すかし。ま、いっか。
 
 で、すぐにTシャツはやってきた。

 良かった。

 清志郎Tシャツを着て無事クランクインを迎えられたのだった。2006年9月1日のことでした。

またもや熱く語ってしまった宮田宗吉(監督)

   
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2008年05月30日

渋川ファイナル

080530_2216~0001.jpg宮田監督が熱く語っていますが、私は懲りずに渋川き〜君の似顔絵を載せます。


今、とあるドラマのロケで泊まっている温泉宿の部屋で、浴衣を羽織ってビール片手に描きました。




こないだの座談会の時に向かいの席に座ったので少し観察したのですが、似てないです。




でも、かろうじてえんじ色のキャップだけ似せました。




・・・もう似顔絵シリーズは自信をなくしたのでやめます。



by奥田恵梨華
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清志郎 完全復活!の1!

きよしろう.jpg 「バカバカンス」のタイトルの由来となった「バカンス」を作った清志郎の完全復活武道館ライブのDVDが発売された。
  当然買う。タワーレコードの特典でポスターも付いてきたので部屋に貼る。
  今年の2月10日の武道館には僕も行った。ステージの真裏の2階の一番後ろの席で見た。
  当日は仕事で、武道館のある九段下の駅に着いた時には開演時間を随分過ぎていた。開演遅れてればいいなぁと思いながら武道館へと走った。武道館に入るともう演奏中で、曲は「ダンスミュージック☆
あいつ」だったから、今こうしてDVDで確認すると4曲目だったってことになる。
  オープニングから見たかったけど、まぁしょうがない。清志郎は毎回オープニングが楽しい。盛り上げてくれる。バンドが演奏してる中を清志郎が猿のように走って飛び出して来ると、トリ肌が立つ。この言い方は間違ってるらしいけど、あのゾワーっとする感じを表現するとトリ肌が立つって感じ。ロックコンサートはこうじゃなくてはならない!オープニングがとっても大事だと思う。
  なおさら今回は喉頭がんから復活して2年ぶりのライブだ。どんなオープニングなのか?あとから知ったオープニングはこうだ。    
まずスクリーンに抗がん剤の副作用でつるっぱげになった清志郎の写真が投射される。それが日々病気が良くなるとともに髪の毛が伸びていく連続写真となり最終的にいつもの清志郎のツンツン逆立った髪型とド派手なメイクになった清志郎が「2年間よく寝たぜ」と言うと演奏が始まり清志郎が登場する。
  
  うげ!これは見たかった!仕事早めに繰り上げて見にくりゃ良かったと後悔した。
  ま、4曲目から見れただけでもラッキーだけど。一緒にチケットを取った先輩も仕事で、武道館に着いて見れたのはラストの数曲だけだ。

  このオ−プニングがまんまDVDでも見られるかどうか不安だった。
  んでDVDを再生する。
  つるっぱげの清志郎が登場する。おじいちゃんだ。バックには「君をよんだのに」(この曲も好きな曲)のイントロがずっと流れている。おじいちゃんの清志郎は相当インパクトがある。つるっぱげの自画像の絵は雑誌で見てその時もびっくりしたけど、映像のつるっぱげの生々しく痛々しいじいちゃんの清志郎には圧倒される。だって清志郎がおじいちゃんになってるんだぜ!けど髪が写真の中で伸び始めていく。それにしても膨大な量の写真。せんベえくわえてるようなとぼけた写真もあったりする。パソコンについてるカメラで毎日撮ってたものらしい。
  「君をよんだのに」のイントロとともに髪は着実に伸びていく。そして髪が逆立ち、メイクをし、ステージ衣裳を身につけベッドから起き上がった清志郎が伸びをする。
    
   「2年間よく寝たぜ」

    かっくいー。

   そして清志郎は立ち上がり歩き出す。淡々と歩く。おおげさにかっこつけてる感じでもなく。ただ歩く。と、清志郎の足もとには効果音とともに花が咲く。そのCGっていうかアニメっていうのもどっか間抜けで笑える。
「2年間よく寝たぜ」の芝居も「うわーよく寝たって感じで起き上がってみ」と言われた小学校三年生の男の子のお芝居のようでそれがいい。いいなー。

    んでモノクロの画面がカラーになり清志郎がズームイン朝みたいに指をカメラに向かってシュパっと向けると、
    
    「完 全 復 活」
    の文字になり、真っ暗なステージからドラムロールとホーンセクションがファンファーレが聞こえ始める。そして司会者が現れ大仰に「ミスター完全復活!忌野清志郎!」と叫ぶ。三宅伸治がギターを弾き始める。「JUMP」のイントロのギターリフは正しいロックの曲の始まりって感じで もう、ただ単純に盛り上がる。
     まんをじして マントを羽織った清志郎がマントマンとともにユー然と現れる。


     これはね。
     泣いてしまうね。
     泣いてしまう(2度目)
     僕はあんま泣かないけどね。
     本当に清志郎が復活できて良かったと思った。

                         (続く)
                                
     熱く語ってしまった宮田宗吉(監督)

    
  

 
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2008年05月29日

別の渋川さん

photokee.jpg初めてブログを書いて下さった渋川先生のイラストが携帯から発見されたので ここに発表します。とてもりりしいです。奥田さん作です。

posted by バカバカンス at 23:07| Comment(1) | TrackBack(0) | キャスト&スタッフブログ

よしもとよしとも(漫画家)様より

新人のまんがでうっかりグッとくる話読んじゃった時みたいな
ラストにそんな解放感がある。
これはイイ。


よしもとよしとも(漫画家)
posted by バカバカンス at 15:11| Comment(1) | TrackBack(0) | メッセージ!!

渋川っす。

image014.jpg宮田先生から何度もメールをもらったのでちょこっと顔をだしてみました。バカバカンスでは隆司っていうミチオとアイの友達をやらせて貰いました。やっぱり映画は映画館で観るんがいいよ。
posted by バカバカンス at 14:35| Comment(1) | TrackBack(0) | キャスト&スタッフブログ

こりゃひどい!!

080528_1628~0001.jpg以前、監督の家でみんなでたこ焼きパーティーをした時に、私が酔っ払って書いたKEE君の似顔絵です。


ル・・・、ルパン?!!




これも、バッヂにしてくれましたとさ☆




by 奥田恵梨華
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ミチオです。

200609061237000.jpgこんばんは。

さっき宮田さんが書いてたように、本日座談会でした。
缶バッチは手作りのバカバカンスバッチ(バッヂ?)です。
ブログを書いた僕と奥田さんはそれぞれのやつ。
書く気配のないキーさんは勝新のバッヂをもらいました、とさ。

久しぶりにみんなに会って嬉しかったですが、まともなことを話せたか心配です。

「そこにセリフがあるから喋るだけ」という「そこに山があるから登るだけ」的なカッコいい名言も飛び出しました。
誰が言ったか、載るか分かりませんが、今日の座談会の様子はパンフレットに載る模様です。
劇場行ってパンフをゲッチュ。

ミチオ≦須田邦裕
posted by バカバカンス at 01:27| Comment(1) | TrackBack(0) | キャスト&スタッフブログ

座談会!

2008_0529_210.jpgバカバカンスのパンフレット用の座談会というのを今日やってきた。
久しぶりに須田くん奥田さん渋川さん集まりました。須田くんは坊主になってるし 奥田さんは元気そうだし(実生活が充実してるのでしょうか?)、渋川さんは髭を生やして体もやせてシャープな感じです。みんないい感じ!楽しいなぁと思っていました。
するとどうしたことでしょう。段々と寂しい気持ちにもなってきました。そして 家に帰ってくると遠足が終わってしまったような感じで、楽しいことが終わるのは寂しいねぇ。
なんて言ってみたりするけど。
んなこと知るか!
明日はまともなことを書こう!そして誕生日を教えてくれない人が誕生日を教えてくれる方法を考えよう!
眠くなってきたぜ!

宮田宗吉(監督)
posted by バカバカンス at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | キャスト&スタッフブログ

2008年05月28日

赤い顔

奥田さん.jpgをしてるのはビールを飲んだからです。
少し恥ずかしいです。でも そういう体質です。
浴衣があるのに浴衣を着ないのは須田君らしいです。
あっさり浴衣を着てしまうのが奥田さんらしいです。
むしろ逆じゃん!
でもバカバカンスの美智男と亜衣のキャラをまんま反映しているような気もします。
数少ない現場の写真があるので載っけときます。
何が楽しいのかうれしそうな奥田さんと 海に何か見つけたのでしょうか?須田君の写真です。
宮田宗吉(監督)

須田君.jpg

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2008年05月27日

伊豆

080527_1552~0001.jpgバカバカンスは伊豆で撮りました。


クランクアップの時の写真が手帳に入ってたので載せます。



終わって、温泉宿でみんなで飲んでた時の写真です。



みんな浴衣なのに須田さんだけ私服でした。



監督、赤いです。




by奥田
posted by バカバカンス at 16:30| Comment(3) | TrackBack(0) | キャスト&スタッフブログ

シナリオ!の7!

P1010828.JPGんでもってこのシナリオで直せるとこまで直して撮ろう。
今年の夏に撮ろう!
その後斎藤組とネットシネマの助監督をした。
その間もシナリオをなるべく人に見せた。

けど、見せなきゃな、と思いながら、なかなか見せられなかったのが風間さんだった。
風間志織監督。「火星のカノン」と「せかいのおわり」という映画で助監督した。
決して妥協しないえらーい監督です、何度も何度もテイクを重ねるそれは驚く程に。
辛辣なこと言うし 酔っぱらいだし でも優しいし 飾らない人っていうか 電話かけるといつも元気に「やっほー」と出るからこっちも元気な感じになるし けど、嘘言わないし 鋭い人だし 「せかいのおわり」の時はヘナチョコチーフ助監督で迷惑かけてマブイ(魂のことです)落ちたって言われるしま、色々言ってますが

なんていうかシナリオ見せるのチューチョしていた。

「つまんね。何これ?」

とか言われたら どうしよう?嫌だな。

でも千本ノック。

見せなければならぬ。

んでシナリオを渡した。
 
しばらくして感想を聞きに監督の家に行った。

おずおずと感想を聞くと

「つまんないね。これで映画撮らない方がいいよ」


なんてことは言わなかった。思いのほか肯定的なことを言う。

ほんまか?気使ってくれてんのかな俺に?

もちろんこのシーンはいらないとか、このセリフをものまねで言うのはどうか?とか言ってます。
当時のノートを見ますと。

でも おおむね肯定的。
半信半疑な僕。

更に
「私には書けない、もうこういうシナリオ」てなこと言う。

それは「私はもうオトナだから こういうホンは書けない」ってニュアンス。

んーそれは俺がガキってことか?んでもほめてる感じに聞こえるけど 気のせいかな?

腑に落ちない感じがありつつ 旦那でプロデューサーの伊藤さんと息子の光理くんと一緒にご飯を食べた。

むちゃ具だくさんなチヂミだった。でけぇチヂミだなぁと思いながら風間さんがホットプレートで焼いてんの見てると
「はい宮田君返して」とフライ返しを渡してくる
「え!(これ返すの難しそう)」
「だって近所の店で店番して料理出してたんでしょ」って。
それは何年も前の仙川に住んでた時の話で、近所の常連しか来ないちっちゃいちっちゃいレゲーバーで数日店番しただけだし。それで作ってたのもゴーヤチャンプルーとかナポリタンとかそんなんだし。大体よくそんなんおぼえてんなぁ。俺言ったっけ?そも
そも自分がこんな沢山の具を投入するだけ投入しといて返すの俺?

でも返す。
誰かが返さなけりゃならぬ。息子の光理くん(当時2才か?)も見ている。
で返した。
てか上手に返せなかった。具は散らばった。
だってデカイんだもん。

でもこの話は本筋とは関係ない。

チヂミを食べながらタイトルの話になった。仮のタイトルは「カブリオレ」にしていたけどピンとは来てなかった。
「バカ」という言葉がつくタイトルがいいなとは内心思っていた「バカな男」とか「バカだから」とか。でも、もう一つ。

そんなことは言ってないのに風間さんが言う

「『バカバカンス』は?」

お!タイトルに「バカ」が入ってる!

それにかっこつけてなくていい、間が抜けてるし。
海に行くロードムービーだし。

清志郎がかつてヒルビリーバップスに提供した曲に「バカンス」って曲がある。
隠れた名曲で清志郎本人もライブで歌っている。サビの部分は「バカ バカンス 忘れられない」だ。
この曲の心情はこのシナリオの美智男や亜衣の心情ととだぶるじゃん。そっから取ったな風間さん。風間さんは清志郎のファン。僕も清志郎のファン。
何の問題もない。
 
ということで決定!

「バカバカンス」

それが2006年の5月の話。タイトルは決まった。あとはロケハンとキャスティング、スタッフも決めなければ!
夏の撮影までに準備することはたくさんあるのだ。
(シナリオ編ひとまず終了)
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中村麻美(女優)様より

バカバカンスは確かな心が触れ合っている。
バカばかりだけど、足跡を残さない、一生懸命さは、今をしっかり生きているワケで、そんな彼らはどうしたって愛しい☆
記憶ではなくハートに残るからロックなんだなぁ、と


中村麻美(女優)
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2008年05月26日

シナリオ!の6!

P1010823.JPG受けるぞ千本ノック!
ということでシナリオを監督、助監督の先輩、スタッフ、友達に見せた。
感想は色々。なるほどって思うこともあれば、あまりピンと来ないこともあったり。
 それぞれの立場、考え方で物を言う。例えば こういうことを描くならこういう前ふりのシーンが必要。とかシナリオの上では笑えるシーンでも実際に撮影してみてそうなるか? 亜衣の最後のシーンはちゃんとこう描かなければダメだ。とにもかくにも主役の二人が肝心。見つかるか?
 という意見を言ってくれたのは冨樫監督。監督ならではの発想だなぁと思う。
 
 てなことで人の意見を聞きつつ直しつつ、但し具体的に映画の準備はすることなく日々は過ぎていった。
  
 まだこのシナリオでは撮れない、もっとホン直しをしてから、なんて考えていた。

 2005年の秋から冬にかけては冨樫組の「天使の卵」の撮影に助監督でついた。

 それで年が明け「天使の卵」の仕上げ中 音楽の入れどころを研究しようと僕の部屋に冨樫さんがやって来た。こわれかけで全体にグリーンがかった画面のテレビで確認作業をした。ラジカセで画面に合わせて家にあった適当なサントラの曲をかけて、ここはいる。ここはいらない、ここはテレビだったら絶対入れるけど映画だとどうか? 
そんな作業をした後、晩ご飯でも食おうと吉祥寺の東急の上にあるまつやにそばを食いに行った。
そばをすすっていると「あのホンどうなった?撮らないの」と冨樫さんが聞いてくる。「いやぁ、まだホン直しをしてから」なんて言ってると「ホン直しもキリがないからなぁ」と言う。
それもそうだ。このままズルズルしてても。
するとご自慢の髭をなでながら冨樫さんはこう言ってほくそ笑んだのだった。
「宮田、ズルズルしていいのはそばをすする時だけだぜ(嘘)」
 それが2006年1月の話。タイトルはまだなかった。

                         宮田宗吉(監督)
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2008年05月25日

シナリオ!の5!

当時メモったノートを見てみると、

美智男と隆司のキャラの違いがあんまりない。
亜衣のキャラ(このままだと不思議キャラ)。あと亜衣が泣き過ぎ。
亜衣が戻って来たシーンのセリフ、ワインを飲むシーンのセリフのこと。
オーナーとまき子さんの美しい過去の話を。
三人で旅の道中で何かをなしとげる。
ラブホテルで焼きそばを食べるシーンは泣きの芝居。素人には難しい。

とかです。その当時のシナリオだとそうだった。
そっから直したとこは直したし、直ってないとこもある。ただ、その時はまだ映画化するっていうのは漠然としていて、やるとしても キャストは役者志望のまだ一般の人たちに募集かけてぐらいの感じだったので 「焼きそば食べるシーンは芝居的に難しい」って話をしてたのだと思う。

 その後改訂したシナリオも読んでもらったけれど
 印象に残ってるのは
結果的になくなったけど ラスト近くの明け方の海のシーンで「どこかほっとしてる美智男」というト書きをどう撮るのか?美智男のどこかほっとしてるっていうのは分かるけど その顔の変化をどう表現する?
とか
「人はひとりぼっち」とか「なつかしい匂いがする」とかのセリフの聞かせ方とか「ひとの気持ちがわからない」ってセリフが言葉としてきつい。
とか
役者さんだなぁと思う感想、アイデアがやっぱり他の人たちとは違っていて面白かった。というか勉強になりました先生。


\x81\x82\x81

「生理的にこんな言い方はしません」って役者に言われても信用するな って。

これには驚いた。むしろ逆なんじゃないかと思ってたので。

ただ振り返ってみると 「三年身籠る」の時も衣裳合わせで役者さんにどの衣裳がいいと思いますか?って聞くのはやめましょう。監督、衣裳部、演出部がいいと思ってる衣裳を着てもらえばいい。役者は出された衣裳を着ればいい。よく自分もどの衣裳がいい?って衣裳合わせで聞かれる(特に年輩の監督)けど、役者は決められた衣裳を着るのが仕事。


うまく書けたか不安ですけど そんなことを言っていました。
考え方は様々なので この意見に同意できない役者さんもいると思う。
ただおそらく唯野さんも様々な経緯の中でそういう考え方をするようになったのだろう。
そしてきっと西島秀俊さんも同じ考え方だと思う。
「三年身籠る」の時に初めて仕事しましたがそう思いました。

そしてそんな二人の芝居はいいなぁと僕は思ってるわけで。

みんなどう思ってるんだろう?色々言う役者さんもいるしなぁ。どうなんだろう。
今度聞いてみよ。



さて、そんなことでシナリオ第一稿が出来たのは2005年の4月頃。
出来たからには見せねばならぬ!受けるぞ千本ノック!

ってことで色んな人に見せることしたのだ。タイトルはまだなかった。(続く)

              宮田宗吉(監督)
 



 
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2008年05月24日

アイです。

ミチオこと須田くんが、私のことを書いてくれたので、私も・・・



須田君は、姫島の星!!



幼い頃から父に特訓された演歌は、のど自慢に出たら鐘鳴らしちゃうぜ〜!!




若者なのにおっさんくさい、若年寄りなところもあるくせに、かわいらしいところもあり、母性本能くすぐるタイプ。


姉と妹に挟まれて育ったからでしょうか・・・



コイツ、もてそうだな〜!




・・・っていうのが、わたしが持ってる須田君のイメージです。




年上のお姉さんにかわいがられそう。





「コイツ」とか言ってるけど、一応、彼の方が年上です。



そんなこと言っても許してくれそうな、広い心を持っていそうだから、気にせずからめます。



ヨッ!!海の男!!





めったにお目にかかれない、天然記念物級男児。イイ男だぜ。




彼の歌う氷川きよしは、上手すぎて笑います。
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シナリオ!の4!

唯野先生はシナリオを受け取ると すぐに読みだした。
軽く最初のとこだけ読むのかな?と思ってると 本格的に読む態勢になってるので「いやいや家帰ってから ゆっくりと…」と言うと「渡されたシナリオは目の前で読んで すぐ感想を言うのが唯野家の掟」なんてことを言う。 いやいや それはちょっと…なー と 友歩を見やると それがどうかしたのか なんて顔してる。友歩もシナリオを書き映画を撮ってる。きっと同じことをお姉ちゃんにされてたのだ。この姉弟はやたら歩きまわってるだけの姉弟じゃない 独自のローカルルールを持った姉弟だった。
なすすべもなかった。姉の読み終えたページは弟の手に渡り今度は弟が読み始め…僕はドキドキしながらビールをグビグビ。
唯野先生は読み終えた。その感想は…(続く)
宮田宗吉(監督)
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美智男です。その2

こんにちは。2度目まして須田邦裕です。ドライアイです。
チラシの写真もちょっと目を瞑っている気がします…。いや完全に。
乾かない目薬あったら教えてください。

さて。亜衣役の奥田さんとは今回初めて共演した訳ですが、第一印象は服を買わないビールをよく飲む子だなぁ…でした。
というのも、最初に会った時に宮田さんと、服を買う買わないだのと話しをしていて、その後何人かのスタッフと飲みに行って、ビールばかり飲んでいたからです。
そん時はまだ、僕と奥田さんの距離はちょっと離れたままでした。
でも、ぐぐっと近づいた時があります。
それは。
僕が安斎肇さん(ソラミミスト)と同じ事務所だと話した時です。
どうやら大ファンだったみたいで…、あの時の奥田さんのキラキラした眼を、僕は忘れません。
ありがとう。安斎さん。

123須田邦裕。
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2008年05月23日

シナリオ!の3!

2008_0523_207.jpgそんなことを言ってしまったものの もちろんシナリオは手元には無いわけで 「ちょっと直して持ってきます」てなこと言って 映画の仕上げのダビング終わりまでに見せることにしてもらった。
んで マックブックに向かって書き始めた。家だけで書いてると飽きるので近所のジョナサンやらロイヤルホストやらで書いた。
映画の仕上げとともにシナリオも進んでいき…書きにくいとこ っていうか 恥ずかしいとこは お酒を飲みながら エイヤっ!と書いた。そんなん あんま良くない って言う人もいるけど、 ま、良いではないか。
そもそも シナリオ見せて なんて 監督に言われたことないから うれしかった。
夏休みの宿題の読書感想文を書く子供のように 担任の唯野先生に向けて書いた。
それに これはいい機会だ。 締め切りがないと なかなか書けない。 締め切りがなくても書く人は偉い。俺は偉くない。そりゃそうだ。
とにかく書いた
だって あんな担任の先生はいないぜ。学生時代にいたら僕も登校拒否に陥らなかっただろう。(陥ってないけど。)
宿題の提出は 「三年身籠る」ダビング終わりで 調布駅近くのバー。
唯野先生の弟で助監督の見習いについた 友だちと歩く男 こと 友歩 くんも同席した。ちなみに 先生は 未来に向かって歩く女こと 未歩子さんと言い 更に もう一人 会ったことはないけど やはり 歩く という字が名前につく弟がいるらしい。その弟の名前は 聞いたけどいつも忘れてしまうので 僕は 勝手に歩人(ほびっと)くん と呼んでいる。
俺のこと勝手に歩人(ほびっと)って呼ぶな ! って ほびっとくんは思ってるかもしれない。       ごめんなさい。でも きっと いい弟なのだろう と思う。ま、それはそれとして、 ともかく この話は本筋とはまるで関係ない。
んで 調布のバー。 三多摩地区有数に歩く三姉弟の上の二人におずおずとシナリオを差し出したのだった。(続く)
宮田宗吉(監督)
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